美容室と理容室は、どちらも髪の毛を整えてくれるお店です。
では改めて美容室と理容室の違いを問われたとき、その答えを知っている人はどれくらいいらっしゃるでしょうか？

実は美容室と理容室は、それぞれ違う特徴があり、利用者としても違う使い方ができるんですね。
今回はそんな美容室と理容室の違いについてまとめていきたいと思います。

美容室と理容室の違い① それぞれ違う法律で定義付けされている

まずは美容室と理容室が、一体どのように定義付けされているのかを見ていきましょう。
下記は美容師法と理容師法で定められた、美容と理容それぞれの定義になります。

美容
「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること。

理容
「理容」とは、頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えること・

引用：電子政府の総合窓口e-Gov（イーガブ）「美容師法」「理容師法」

これを見てもらうとわかるように、もともと「美容室」は髪をセットするお仕事。
一方「理容室」は髪の毛や髭などをカットするお仕事なのがわかります。

現在は「美容室」でもカットを行うのが当たり前ですが、もともとカットは「理容室」のお仕事でした。

美容室と理容室の違い② できること・できないこと

美容室と理容室の定義がわかったところで、業務を行う上でどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
今回は利用者目線にたった内容でまとめていきたいと思います。

理容師は、女性客へのパーマはできなかった

理容室では、女性客へのパーマを行うことができませんでした。
これは理容室は髪や髭をカットして整えることが主な業務内容であり、スタイリングなどは業務の範囲外であるからなんですね。
現在では厚生労働省が規制を緩和して、女性でも理容室でパーマのサービスを受けることができます。

美容師は、男性客へのカットができなかった

美容室では、男性客へのカットを行うことができませんでした。
美容室は前述した定義のように、基本的にはカットを目的とした業務ではなく、容姿を美しくみせるスタイリングなどに特化した業務だからです。
こちらも現在では厚生労働省が規制を緩和した事で、男性客でも美容室でカットすることもめずらしくありません。

男女を意識した定義付けがされていた

前述したように、美容師・理容師は男女を意識した定義付けがされていたことがよくわかります。
これは美容室と理容室の目的を明確にわけることで、それぞれの客層を差別化する事が目的と言われていました。
男女平等が一般的な価値観になるにつれ、男女でサービスの差を埋めるために規制を緩和する流れになっていきました。

美容室と理容室の違い③ 美容師と理容師が違う

次に、お店で働く美容師さんと理容師さんの違いについて見に行きましょう。
どちらも違う国家資格が必要となる仕事ですが、どのような違いがあるのでしょうか？

美容師と理容師は、受験資格が違う

美容師と理容師は、免許を取得する時に必要となる資格が異なります。

美容師　美容師養成施設において2年以上修学（通信は3年）し、必要な学科を修めた者
理容師　理容師養成施設において2年以上修学（通信は3年）し、必要な学科を修めた者
引用：電子政府の総合窓口e-Gov（イーガブ）「美容師法」「理容師法」

どちらも厚生労働省が指定する専門の養護施設を卒業して、国家資格に合格する必要があります。
給料や待遇にはそれほど大きい違いはないようで、現在では両方の資格を取得する方が多いようです。

美容師はワインディング、オールウェーブが必須

ワインディングとは、パーマをあてる際に頭髪にロッドを巻く作業になります。
オールウェーブセッティングはウェーブかけるためのセット作業になります。
どちらもスタイリング・セットを主な業務とする美容室では必須の技術になり、免許取得の実技試験にも含まれています。

理容師はシェービング、整髪が必須

シェービングは髭やむだ毛などを剃る作業のことで、美容師には許可されていない作業になります。
整髪は理髪などともよばれ、髪を刈って形を整える理容師の基本的な作業のことです。
美容室ではカットと呼ばれています。

美容師との大きな違いは、やはりシェービングの作業ができるという点です。
理容室に通う方の多くは、シェービングサービスに魅力を感じている方が多いようです。

まとめ

今回は美容室と理容室の違いについてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
美容室と理容室はサービス上の違いだけでなく、店員さんの持っている資格や法律上の扱いなど、実は明確に違いがあるんですね。
最近ではネオバーバーと呼ばれるオシャレな理容室や、フェイスマッサージに特化した美容室が登場したりと、これまでのイメージを脱却したお店も多数登場しています。
美容室も理容室も多様化しているので、是非選ぶときの参考にして頂きたいと思います。

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